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フォト撮れメモ 平成18年

  2006平成18年   
1/1 高千穂峰   1/8 小池   1/9 新湯林道   1/15 韓国岳   1/22 大浪池   1/28 甑岳   1/29 高千穂峰
1月1日(曇り)高千穂峰
高千穂峰頂上の天の逆鉾 フォト「高千穂峰頂上の天の逆鉾」
御池小登山口から高千穂峰を目指す。5合目を過ぎた頃には山頂も雲がかかっていてその雲も高度を下げ二子石も隠すまでになった。
御池小分岐から頂上まではところどころで雪があるがスパッツもアイゼンも使う程でもない。ぼちぼちとザレ場の丸太の階段を登って行く。
山頂は360度何も見えず登山者の声が時折聞こえるだけだ。頂上で「家内安全」「無病息災」「学業成就」などなどお願いしたがお賽銭を忘れてしまった。
この次登ったときにお賽銭を入れますからと心に誓って下山する。ほんとかな、忘れるんじゃないだろうか。
御鉢も見えず頂上では3組、下山途中で2組しか会わなかった。
9:16御池小登山口→11:18御池小分岐→12:15山頂→12:27下山→14:09御池小登山口



1月8日(晴れ)小池
小池に映る高千穂峰 フォト「小池に映る高千穂峰」
地図で見ると小池の標高は390mでえびの高原の標高とは約900mの高度差がある。
えびの高原へはチェーン規制でもここ小池へは規制無し。訪れる人も少なくまして小池の木々に雪がつくのはまだ先のようだ。
二子石は1321mくらいで雪で白くなっている。
ルート223に駐車できるスペースがありその先は林道になっていてチェーンでブロックされている。この先松林を進み左の曲がると小池と高千穂峰が木の間から見えてくる。
すり鉢になっている所を下っていくと小池の淵にたどり着き正面には高千穂峰が青空に聳えていて湖面にはその姿を映しこんでいる。
すり鉢を下るのも土は凍っていて硬くしまって滑りそうだ。淵から這い上がるのも蟻地獄みたいで何かしらあえいでいるような気がしないでもない。
池自体は小さいのだが静かで波もなく絵になる。でも対岸からの撮影は足場が悪く自分の思うように動けないのがもどかしい。


1月9日(晴れ)新湯林道
獅子戸岳 フォト「獅子戸岳」
新湯の登山口まで道路は除雪されていてスタッドレスタイヤの威力発揮とはいかなかった。
本音は新湯の坂を上るのも下るのも心配が頭をよぎってしまうのだ。除雪されていて心ウキウキと新湯の登山口に駐車する。
新湯林道はまだまだたくさん雪が残っていて、周りの山も真っ白である。林道の積雪は数センチという所か。
今日は林道終点までと決めていたので自分が撮りたいと思っていたポイントへと向かう。鹿もこちらを見ているが無視。
大浪池も林道から見ると雪は見当たらないが山頂湖は凍り付いているだろうと想像する。
獅子戸岳、新燃岳、韓国岳と旧林道の切り出し口から撮影して林道終点へと向かう。ここで1人の男性とすれ違う。
登山口には熊本ナンバーの車が1台まだ停まっていた。


1月15日(晴れ後曇り)韓国岳
韓国岳からの夜明け フォト「韓国岳からの夜明け」
昨日も韓国岳登山口でスタンバイ。他に車はなくガスと横殴りの雨であきらめて大浪池登山口へ。ここでも天候は変わらず仕方なく帰路に着く。
今日は午前3時頃夜空の星を確認して韓国岳登山口へと向かう。午前5時前に到着、先着様2台なり。
月齢15.0、ほぼ満月に近い月が登山道を照らし雪がきらきらと光る。もちろん月明かりで懐中電灯はいらないくらいだ。
登山道の1合目から6合目まではガチガチに雪が残っていて1合目を過ぎた辺りで簡易アイゼンを装着する。
午前7時17分日の出、霧島山から今年初めての御来光だ。やはり山の頂上から見る日の出は心が洗われる。
三脚を持って行かなかったのでブレてしまっている。
晴れてはいるが山頂を吹き抜ける風の冷たさにはまいってしまう。長居は無用。
5:10韓国岳登山口→6:17五合目→7:00頂上→7:56下山→8:53登山口



1月22日(晴れ)大浪池
大浪池登山口 大浪池 フォト「大浪池登山口」と「大浪池」
年末の30日に大浪池は湖が凍っていて氷が盛り上がっていた。
先日に寒波が来て霧島の山も白くなって高千穂峰も韓国岳も雪化粧だ。えびの高原へはチェーン規制されている。
霧島神宮から新湯へと向かうが積雪も凍結もない。新湯から先も同じで大浪池登山口に着くと除雪車が下ってきた。
これから先、えびの高原へはチェーン規制だ。今日は韓国岳ではなく大浪池と決めていたので愛車に装着しているスタッドレスタイヤも性能が発揮できない。
登山道は積雪があるもののアイゼンは登りも下りもつけなかった。頂上は青空が広がっているが北風が肌を刺す。
山頂湖も凍ってはいるが割れ目が走っていて薄そうで湖のそばには降りなかった。
東回りを歩き途中から引き返し下山する。


甑岳火口 フォト「甑岳火口」
1月28日(快晴)甑岳
昨年9月以来の甑岳だ。市営露天風呂近くの登山口に車を止め赤松千本原へと下って行く。
雪はシャーベット状でいくぶん硬くガサッガサッと踏み込んで歩く。太陽も顔を出し空には雲ひとつない。
甑岳の頂上までは雪を踏みしめながら登る。振り返ると韓国岳に朝日が射し山の半分が輝いていい感じである。池めぐりにも白さが目立つ。
火口へと降りる。この斜面の雪はさらさらとしていて手で握っても雪は固まらない。水気も少なく本当にさらさらとしている。
火口の中の湿地も凍っていて人がそんなに来ていないようで足跡が少ない。
今も私一人だけで甑岳を占領している。


1月29日(曇り)高千穂峰
馬の背から見る高千穂峰山頂 フォト「馬の背から見る高千穂峰山頂」
夜明け前、高千穂河原にはもう1台の車がある。中岳へと向かう男性が1人、この人の車だろう。
御鉢へと登って行くのだが、はや小雨が降り出して来た。天気予報では午後から崩れると言っていたのに山の天気は難しい。
雨もぽつぽつでデジカメを手で隠し濡れないように登って行く。御鉢から見る山頂は白さばかりが目に入り、北の斜面は真っ白である。
御鉢の中も雪が残っていて噴気はあいも変わらず噴き上げている。噴気孔は4ヶ所か5ヶ所のようだ。
頂上に着くとさっそくお賽銭を上げてお願いをする。今年の元旦のときはお賽銭がなかったので失礼しちゃいけない。
どんよりとした天気だったが冬らしい景色になったので満足して下山。
6:41高千穂河原→7:45御鉢→8:13鞍部→8:44頂上→10:19高千穂河原




  平成18年   
2/5 矢岳   2/9 大浪池   2/11 韓国岳   2/12 韓国岳   2/19 大浪池
2月5日(晴れ)矢岳
今朝の冷え込みは厳しくてなかなか寝床から出ることも出来ず。
また今日は市町村合併による市長選などの投票が7時からなので、投票所に行ったりしたので矢岳登山口に着くのが遅くなったようだ。
はや登山口には車が1台停まっていた。
高千穂峰の北面もすっかり雪は溶けている。矢岳の中腹はヤブツバキが咲き春の気配さえする。
頂上から見た新燃岳はレベル1から2に上がったのだがここからは別に変わった様子もない。噴気もここからは見えない。
竜王山へは行かず引き返す。
8:37矢岳登山口→10:10矢岳頂上→尾根沿い→矢岳→11:57矢岳登山口

矢岳頂上 中岳と新燃岳 ヤブツバキ
フォト左より「矢岳頂上」「中岳と新燃岳」「ヤブツバキ」


2月9日(快晴)大浪池
大浪池 フォト「大浪池」
親戚の法要も済み、大浪池へと車を走らせる。
なぜ大浪池かといえば韓国岳の1合目辺りまで白くなっているので、大浪池は凍っているか霧氷が咲いているはずと確信。
大浪池の頂上に着くと東回りはもう霧氷の花で満開だ。これで夕焼け雲でも現れてくれたらなんて思いながら東回りへと進む。
青い空に白い霧氷と東回りを歩きながら満足している。
太陽が西に沈むまで大浪池の頂上で頑張った。手袋をしていてもジンじんと寒さがしみる。太陽が沈んだら暗く寒さも増して来た。
下山したら登山口には車が1台だけだった。



2月11日(視界不良)韓国岳
天気予報では晴れマーク、しかし山に天候は当てにならない。
朝5時前にはもう6,7台の車で埋まり山頂の夜明けを目指して皆さん登って行く。月も出ていて星も見える。
でもすぐにガスがかかり山頂に着いたときには北風も吹き荒れ視界が極端に悪くなる。
樹氷は3合目辺りから登るにつれてだんだんと大きくなりガスが取れてくれたらと神頼みだ。
山頂で太陽を待つこと2時間あまり、結局太陽も高千穂峰も大浪池も見えず強風の中を下山する。
さあ帰ろうと車のキーを回すがエンジンはかからずうんともすんとも言わない。まいった。
カーレスキュー365に連絡して場所やら車の状態などをやり取りし室内灯を点けてキーをまわすとエンジンがかかった。にっこり。

韓国岳山頂 韓国岳登山道3合目 韓国岳登山口
フォト左より「韓国岳山頂」「韓国岳登山道3合目」「韓国岳登山口」



2月12日(晴れ)韓国岳
今日は昨日のリベンジとマイハッピーバースディ。
朝4時半過ぎの韓国岳登山口、車が1台停まっている。山に登っているのかと山を見るがガスがかかっている。1番泊まったようでも無し、昨日の自分のように車が故障したのかと思いをめぐらす。
登って行くが昨日と違うのは雲の流れが速く、月も星もすぐに顔を出してくれる。今日は期待が持てそうだと足を速めたつもり。
8合目を過ぎ火口が見え初めて空の雲はもう染まっている。高千穂峰も今日は見えている。
山頂を過ぎ十走路を歩き撮影ポイントへと向かうと人影がある。なんとNさん夫婦であの車は野間さんのだったんだとここで謎が解けた。
Nさん夫婦は3時半には登りはじめたとか、まいりました。
ガスもなくなり朝日が樹氷を照らし山頂に居る人を幻想の世界へと導くドラマが始まった。
感激!感動!なんて言いながらも強風に体をとられる。話もままならず。

韓国岳火口 韓国岳の夜明け 韓国岳山頂
フォト左より「韓国岳火口」「韓国岳の夜明け」「韓国岳山頂」


2月19日(曇り時々小雨)大浪池
マンサクの蕾 フォト「マンサクの蕾」
大浪池の頂上に立つが韓国岳も湖もガスの中である。
鳥のさえずりも聞こえず静寂の中にいる。せっかく新品のデジカメを試したく期待していたのだが残念。
それでも狂い咲きのミヤマキリシマが咲いているかもと西回りを進む。
西回りで土から顔を覗かせているツルキジムシロを発見、さっそくデジカメのマクロを使って撮影。
相変わらずガスは深く湖も韓国岳もえびの高原も見えない。東回りではマンサクの蕾をひとつ見つけマクロで撮影するがなかなかピントが合わない。
やはり小さな被写体の手持ち撮影は難しい。一周して下山



  平成18年   
3/5 中岳・新燃岳   3/11 大浪池   3/12 大浪池   3/21 大浪池   3/25 獅子戸岳   3/26 御池
3月5日(晴れ)中岳・新燃岳
中岳の鹿と新燃岳(後方) フォト「中岳の鹿と新燃岳(後方)」
先週宮崎市に行くと山桜があちこちで咲いていた。
霧島山も花が咲き出しているのではと期待して高千穂河原から中岳と新燃岳に登ることにした。
中岳登山道から桜島や開聞岳が春霞の中に顔を覗かせていてデジカメで撮るのだが白く飛んでしまって開聞岳が撮れない。
中岳の頂上までは崖で風がさえぎられ暑いくらいだ。中岳の登山道にクサボケが咲いていないか、リンドウの花はないかとキョロキョロしながら歩いたがツルキジムシロがぽつんと咲いていたのが目についただけだった。
中岳の頂上から新燃岳へは冬の寒さではないが風が吹き抜け、脱いでいた物を着て手袋をして歩く。空は雲ひとつない。
新燃岳は火山情報が出ていて火口付近には近寄らないで下さいとの掲示が張られている。火口の噴気も多い。
高千穂河原7:45→中岳9:12→新燃岳頂上9:54→火口半周→新燃岳頂上→中岳頂上→高千穂河原12:31

中岳登山道から見た桜島 新燃岳
新燃岳山頂から望む高千穂峰と中岳
フォト左より「中岳登山道から見た桜島」「新燃岳」「新燃岳山頂から望む高千穂峰と中岳」


3月11日(晴れ)大浪池
大浪池のマンサク フォト「大浪池のマンサク」
日の出が6時半頃、でも大浪池の頂上に着くと雲が広がっていて朝焼けはいまいちだった。
西回りに回ったのだがマンサクは咲いていなくて東回りへと向かう。大浪池登山口には車が3台早々と止まっていて東回りで3名様と出会う。
東回りのマンサクは日当たりがいいのだろう、チリチリッとした花を広げて、木によっては結構咲いていた。
東回りを歩くと黄色いマンサクの花が目につく。でも風が強く大浪池の湖面も波立っている。
マンサクを見に訪れる登山者が多く駐車場も車であふれていた。
下山したのが9時過ぎで一杯だからまだまだ車が増えそうだ。今日はデジタルオーディオを聞きながら登り、撮影し、下山。



3月12日(雨)大浪池
雨に煙る大浪池山頂 フォト「雨に煙る大浪池山頂」
霧島山に向かう途中から雨が降り出し、大浪池登山口に着くが他に車はなく傘をさして登山開始だ。
マンサクも滴がついていて太陽が顔を出したりしたらきらきら光るだろうななんて想像する。
予想に反して頂上はガスで煙っていて湖も見えず傘をしっかりと握り締め東回りのマンサクを見に登って行く。
風が吹きつけ雨がカメラのレンズを濡らし傘をさしながらの撮影で、枝は揺れ、花も揺れて滴どころではない。
まあ雨も風情があるが景色を見るには晴れたほうがいい。判ってはいるが自然の山に向かってしまう。
寒くなってきたので早々と下山する。
今度は晴れた日に霧吹きでも担いで花を撮ろうかと思うが、自然のままが自分には合っている。


3月21日(曇り時々晴れ)大浪池
マンサクと大浪池 マンサクと高千穂峰 フォト「マンサクと大浪池」と「マンサクと高千穂峰」
夜明け前に大浪池に登ったのだが雲が多くて日の出の時刻になっても太陽は雲の中だ。
西回りのマンサクは私が見渡したところではひとつも開花していなかった。朝焼けは見れなかったが遠くに開聞岳が見え朝の空気が気持ちいい。
東回りのマンサクは早くも花の終わっている木があればこれから咲こうとしている木もありまだまだ今月、来月初旬までは花が見れそうな感じだ。
だから撮影ポイントも大浪池に来るたびに変わっていて撮影するのも楽しくなる。
今日はまだ芽が吹かない火口壁の木をバックにしてマンサクが浮かび上がるような構図で撮ることが出来自分ひとり満足する。
午前8時40分に大浪池登山口に着くと駐車場は登山者の車であふれていた。


3月25日(晴れ)獅子戸岳
新湯の夜明け フォト「新湯の夜明け」
新湯林道を歩くと若葉の匂いがする。そして鳥はさえずり草花も咲き出している。
林道沿いのキリシマミズキも房を広げ始めていて黄色が鮮やかだ。足元にも木の上にも春を感じる。
夜明けは中岳から明るくなり、空には雲はないが中岳の上空がオレンジ色に輝いている。
太陽が顔を出すまでは寒く少しの風でもぐんと冷え込む。太陽が顔を出していざ獅子戸岳へと歩き出す。
新湯の沢を過ぎ新燃岳のミツバツツジの群生地へと進む。ミツバツツジは花芽が色付いてはいるが開花となるとまだまだ先である。
新湯分岐に着くとハルリンドウを探すのだが見当たらない。結局獅子戸岳の山頂で1輪見つけただけだった。それでもここ1週間の間に花がたくさん見られて登山も楽しくなる。
花を撮影しながら新湯林道を戻るのだが、半分ほど着てレンズのキャップがないのに気づきあわててしまった。キャップは新湯林道の終点に落ちているのを見つけ安堵する。疲れた。


3月26日(雨)御池
御池・皇子港 御池と高千穂峰 フォト「御池・皇子港」と「御池と高千穂峰」
6時19分御池、曇り空だが高千穂峰も見え桜をバックに撮影する。まだ薄暗い。
カメラを肩に掛け御池を一周しようと御池神社の方へと歩き始める。雨は降らないだろうと傘は車の中に置いてきた。
御池は周囲4kmで約1時間かかると書いてあった。ちなみに水深は103mとも書いてある。
御池にも花がたくさん咲いていて1時間で一周なんて無理だ。対岸辺りに来ると雨が降り出してきたが大木が湖面までせり出していて雨に濡れることはない。
ところが御池キャンプ場に着くと本降りとなった。ブレーカーを頭から被りカメラが濡れないようにして皇子港を目指す。
途中で花を見つけては撮影し約2時間かけて一周。



  平成18年   
4/8 新湯林道   4/9 大浪池   4/16 硫黄山(韓国岳裾野)   4/22 池めぐり   4/23 新湯林道   4/29 大浪池   4/30 大浪池
4月8日(晴れ)新湯林道
今日はレンズのキャップを落としたりはしない。キャップに紐をつけたので大丈夫だ。
明日は韓国岳も高千穂峰も山開きとか、明日も晴れるので眺めも最高だろう。
今日は新湯林道とその沢沿いをのんびりと歩いてみることにした。新湯の登山口には福岡ナンバーの車が1台止まっているだけだ。
林道沿いにはギンリョウソウが土から顔を覗かせている。キリシマミズキも房をたわわにつけて風に揺られている。
シロモジも黄色い小さな花をたくさんつけて撮影するのも一苦労だ。
雲が低くたれていて山々の山頂は見えなかったのだが時間が経つにつれ青空が広がり山肌もくっきりと見えだした。
新湯林道終点から沢を登り撮影する。ツツジの開花はまだ先だ。

新湯の沢のキリシマミズキ 獅子戸岳 新湯林道の鹿
フォト左より「新湯の沢のキリシマミズキ」「獅子戸岳」「新湯林道の鹿」

4月9日(曇り)大浪池
大浪池の湖は直径約650mあり、水面の標高は1239mでほぼ円形をしている。そう書いてある。
大浪池の登山道を登りながらギンリョウソウを探すのだが見つけられない。昨日の新湯林道でもやっと2つ頭を出したのを見つけた。
代わりといっては変だがヤブツバキは満開で緑の樹海に赤い花が目に入る。
大浪池の湖面に降りたが水が多くて池の周りは歩けそうもなくあきらめて東回りへと向かう。湖面のそばにキリシマミズキが咲いていたと記憶している。
東回りの登山道のそばにマンサクの木が1本あり花をいっぱいつけていた。他のマンサクの木は花が終わっているのにこの木は見事に満開である。
登るときは他に車はなかったのに下山したら満車となっている。
帰りに韓国岳登山口を通ると山開きの神事が行われていた。

大浪池と韓国岳 マンサク 湖面を泳ぐ水鳥
フォト左より「大浪池と韓国岳」「マンサク」「湖面を泳ぐ水鳥」

4月16日(晴れ)硫黄山(韓国岳裾野)
キリシマミズキと韓国岳 韓国岳 フォト「キリシマミズキと韓国岳」と「韓国岳」
不動池の路側帯に車を止め硫黄山を登って行く。風があり冷たい。
ジャンパーを着て手袋をして波立っている不動池をバックにする。左手の谷あいにはオオヤマレンゲが蕾をつけているだろうか。
韓国岳裾野の小さな池のほとりにはまだ咲き出したばかりのキリシマミズキが風に揺られていた。
この池を上へと登り潅木地帯へと足を進める。ここにはシロモジやキリシマミズキ、オオカメノキが咲き韓国岳をバックにしてロケーションも申し分なし。
まだ花の咲く時期としては早いのだが足を踏み入れた甲斐があった。


池めぐりコースから望む韓国岳 白鳥山から白紫池と韓国岳を見る フォト「池めぐりコースから望む韓国岳」と「白鳥山から白紫池と韓国岳を見る」 4月22日(曇りのち雨)池めぐり
えびの高原のノカイドウは花目が赤く大きくなっていた。数枚写真を撮り不動池へと向かう。
池めぐりコースを歩くと紅い大きな花のヤブツバキと小さく可憐な黄色の花をつけたシロモジがお出迎えだ。
その他にもオオカメノキ、キリシマミズキに足元にはタチスボスミレもツルキジムシロが咲いている。春を肌で感じてしまう。
おまけに登山道の藪の中にミツバツツジが1本咲き乱れている。ミヤマキリシマも狂い咲きである。
北展望所の途中で撮影していると人が話しかけてくる。イヤホンを取り振り向くと外国の若者が一人。
若者「Hello.」私「Sorry.」若者「It's no rainy. but cold. I'snt it.」私「Yes, It is. Where are you from?」若者「Australia.」私「・・・」若者「Oh beautiful mountain and Lake. 」私「Do you have a enjoy?」若者「Oh yes!!」私「Have a good time!!」若者「Thank you」私「Bye」若者「Bye」
ちょっと怪しい英会話だがオーストラリアの若者には充分通じたのであった。
白鳥山の頂上では風も強く雨も横殴りとなり傘を両手で必死に差してカメラが濡れないようにしながら二湖展望所へと向かう。
雨も激しくなるばかりで白紫池へと降り六観音御池、不動池へと帰る。硫黄山のオオヤマレンゲを見に行ったがようやく若葉が出始めたばかりだった。


4月23日(雨後曇り時々晴れ)新湯林道
新湯上流の堰 沢に咲くミツバツツジ フォト「新湯上流の堰」と「沢に咲くミツバツツジ」
新湯林道沿いの沢にはミツバツツジがピンク色や紫色した花が開花していて満開といっていい。
新湯終点やその上流の沢にもミツバツツジが目に飛び込んでくる。特に上流の堰のミツバツツジはみごとである。いつもよく会う宮崎在住のKさんとここで撮影会となった。
沢の対岸にはヒカゲツツジが花をつけていて沢の風に揺れている。新緑に花にそよ風とこの上ない贅沢だ。
沢から先、分岐へはオオカメノキが花をつけているがミツバツツジはまだ蕾が固く閉じている。
1株だけ蕾が色付いているのを見つけただけでまだまだツツジのトンネルは先のようである。
山も姿を見せず分岐でおにぎりを1つ食べて引き返す。ツツジのトンネルのところで男の人と会い花の開花時期など話しをして別れる。
新湯分岐から新湯登山口まで約3時間もかかり、帰り着くとトンネルのところで別れた人が帰り支度をしている。
その人が「遅かったですね。私は新燃岳から湯之野を通って来ましたよ。」と言われた。マイペース。


4月29日(曇り後晴れ)大浪池
大浪池はガスですっぽり覆われていて登山道を登って行くとミツバツツジがうっすらと見える。
頂上から東回り、西回りと歩くのだがミツバツツジは蕾が固く色付いている木は少ない。東回りで大浪池の湖面が見えてきて韓国岳も山頂が見え出した。
でも空は雲が覆っていて青空が期待できず。西回りの崖にヒカゲツツジが淡い黄色い花を咲かせていた。
一周して湖岸へと降りて見る。湖岸へと降りる道からはあちらこちらでミツバツツジが目に入ってくる。でも藪の中に咲いているので近くによるのが大変である。
明日は晴れの予報だから今日以上に鮮やかに映る事だろう。楽しみだ。
登るときも下山するときも登山道脇をギンリョウソウが顔を出していないかとキョロキョロしたが見つけることが出来なかった。
新湯登山口には車がたくさん泊まっていた。

韓国岳とミツバツツジ オオカメノキ 大浪池湖岸より
フォト左より「韓国岳とミツバツツジ」「オオカメノキ」「大浪池湖岸より」

4月30日(晴れ雲多し)大浪池
湖岸より東回りの崖を見る雲 キリシマミズキと大浪池 フォト「キリシマミズキと大浪池」と「湖岸より東回りの崖を見る」
大浪池山頂に着くと黒い雲が波打って韓国岳の上空を覆ってきた。
雲は刻々と変化しながら太陽を隠し、韓国岳も雲の中に姿を隠してしまった。今日は快晴のつもりだったのに残念ではあったが雲の変化する自然現象を見ることが出来感激した。
韓国岳も隠れたので大浪池の湖面を一周することにした。何年ぶりだろう。湖の水かさも下がっていて東回りへと岩の上を渡り歩く。
東回りは崖下から湖面まではなだらかで広くところどころ砂浜となっている。湖面から見上げる崖の光景が新鮮に映る。
西回りはどうかと言うと崖下から湖面までは岩だらけで巾も狭く岩登りだ。
約2時間かけて一周したが東回りからの景色が良かった。



  平成18年   
5/3 獅子戸岳   5/4 韓国岳   5/5 大浪池   5/7 新湯分岐   5/14 大幡山   5/21 中岳・新燃岳   5/27 大浪池   5/28 御鉢(高千穂峰)
5月3日(晴れ)獅子戸岳
獅子戸岳山頂を目指す 新燃岳北面登山道のミツバツツジ フォト「獅子戸岳山頂を目指す」と「新燃岳北面登山道のミツバツツジ」
新湯林道を歩くがハイノキが白い花を咲かせていてギンリョウソウも頭を出しているだけである。
林道沿いのミツバツツジも花は落ちていて三つ葉の葉が大きくなっている。
新湯終点からはミツバツツジも満開で登山道を華やかにしている。ツツジのトンネルが楽しみでペースをあげたつもりが逆に息切れをしてロスタイムだ。
新燃岳北面の登山道に咲くミツバツツジのトンネルはまだ2分か3分咲きのようであと数日天気が続けばピンク色のトンネルが出来るかも。
獅子戸岳に登ってから新湯へとピストンである。帰りには見かけなかった「ヒメハギ」「ヤマフジ」「マイズルソウ」が咲いていて「ホウチャクソウ」も見つけにっこり。
新湯登山口には車があふれんばかりで路側帯にも停まっていた。
新湯登山口5:30→獅子戸岳8:32→新湯登山口11:53


5月4日(晴れ)韓国岳
韓国岳山頂より 韓国岳登山口より フォト「韓国岳山頂より」と「韓国岳登山口より」
えびの高原のつつじヶ丘に咲くノカイドウが朝日に浴びて可憐だ。
ピンクの蕾から白い小花へと色の移り変わりが何とも言いがたい味わいがある。花が小さいのでピントを合わせて撮影したつもりが結構ピンボケしている。
次に目指すは韓国岳山頂の火口壁に咲くコイワカガミだ。昨年からすると咲く時期が早そうではあるが楽しみにしながら登山口へと車を走らせる。
韓国岳登山口の駐車スペースは満車でカーブの路側帯に停めて頂上を目指す。気合は入っているのだがまたまたマイペースとなってしまう。
登山道から見る花はオオカメノキ、キリシマミズキ、ミツバツツジである。ミツバツツジはまだ蕾で赤く色付いていてこの陽気で一気に花が開きそうだ。
山頂から見る高千穂峰は霞んでいて頂にも春が来ていることを感じ、山頂にはさわやかな風が吹き抜けていくのであった。
山頂の火口壁に咲くコイワカガミを探したが見つからず。
韓国岳登山口6:29→五合目7:19→韓国岳山頂7:51→下山8:46→韓国岳登山口9:39


5月5日(晴れ)大浪池
ミツバツツジが咲く大浪池 東回りに咲くオオカメノキ フォト「ミツバツツジが咲く大浪池」と「東回りに咲くオオカメノキ」
5時前に大浪池登山道を登って行く。石畳の登山道はうっすらと明るく懐中電灯もいらない。
鳥のさえずりもにぎやかで登山道の中腹辺りからミツバツツジがピンクの花を咲かせていて登山道にも花が落ちている。
山頂に立つと風があり湖面は波立っていた。湖面への映りこみを期待していたのに残念。
東回りを進むと東側からは雲が湧いていて新燃岳や高千穂峰へと流れ込んでいる。韓国岳の頂上から見たらどんな光景になるのだろう。
東回りではオオカメノキが咲いていてミツバツツジはまだ紅い蕾である。
西回りは日当たりがいいのかミツバツツジも咲いていて一生懸命このアングルで、この構図でと撮影する。
登山道にギンリョウソウは頭を出していなかった。


5月7日(晴れ)新湯分岐
ミツバツツジが咲く新湯分岐 フォト「ミツバツツジが咲く新湯分岐」
昨夜来の雨も朝の早いうちにあがり家を出たのが午前7時過ぎ。
上空にはまだ黒い雲があるが鹿児島方面は明るくなってきている。
新湯林道にはガスが低く垂れ込み、当然山は見えない。でも鳥のさえずりが聞こえていて天気予報どおりに晴れてきそうだ。
念のため傘を差して林道を歩く。林道の終点に差し掛かる頃には雲も切れてきて山肌が見え出してきた。
終点の沢は昨夜の雨で増水していて登山靴が濡れないように石を飛び飛び渡って行く。デジカメは念のためザックの中に入れて水の中に落ちてもこれで大丈夫。
ツツジのトンネルも出来上がっていて獅子戸岳の中腹から新燃岳の山肌を見るとピンクが目立っていた。
ツツジのトンネルの撮影となると奥行きにうまくピンクのツツジが撮れず四苦八苦である。


5月14日(曇り)大幡山
大幡池展望所より フォト「大幡池展望所より」
「昼前から青空が広がるでしょう。」と天気予報では言っていたような、言ってないような・・・。
いつものように傘を持って新湯林道を歩いて行く。新湯登山口に着くまでに小雨も降っていた。レインウエアもザックにつめて万全である。
新湯の沢を過ぎて登って行くと、途中でカメラマンの集団に遭遇だ。新湯林道でも先になり後になりとカメラマンが行っていた。
この中にNさんがいて、Hさんもいた。今日はこんなにたくさんのアマチュアカメラマンと会うということはツツジのトンネルを見に訪れる登山者が多いということだと閃いた。
新湯分岐から先、大幡山までは訪れる人もまだいなくてのんびりと歩く。と言いたいが曇り空で大幡の尾根沿いは風が強くて寒い。
二重になったウインドブレーカーを着込み手袋をしたかったが我慢する。まだ裂き始めたばかりのミヤマキリシマを後にして展望所から早々に引き返す。
帰りは案の定人人人。
新湯登山口6:18→新湯分岐8:43→大幡山9:45→新湯分岐11:16→新湯登山口12:56


5月21日(晴れ)中岳・新燃岳
ミヤマキリシマが咲く中岳登山道 フォト「ミヤマキリシマが咲く中岳登山道」
中岳登山道の平坦部に着くと朝焼けになっていてあわてて2枚撮影したが後のお楽しみである。
日の出が今日は5時12分だったと思うが早過ぎないかなんて思ったりするが自然相手ではかなわない。
太陽も高く上がっているが雲で霞んでいる。中岳へと登って行く間中太陽と雲ばかり追っていた。
登山している人もあちらこちらで見かけるがまだ時間が早いようで挨拶ものんびりとしている。イヤホンから流れてくるミュージックを聴きながら中岳、新燃岳へと足を進める。
新燃岳の頂上辺りで野生の鹿が草を食べている。その数二十余頭、カメラに入らない。
下山するときにはこちらから「こんにちは!」「お疲れ様」と声をかける。自分から率先して話したほうが気持ちがいい。でも疲れる。


5月27日(雨のち曇り)大浪池
ミヤマキリシマ咲く大浪池 オオヤマレンゲ フォト「ミヤマキリシマ咲く大浪池」と「オオヤマレンゲ」
テレビでも新聞でも霧島の山のミヤマキリシマが見頃ですよと言っている。
昨日、南九州が梅雨入りして今日も雨が降っている。天気予報では昼過ぎから曇りのようでまだ強い雨が降っているのに大浪池へと出発する。
大浪池登山口には車が数台停まっていて雨も激しく降って車のトランクを開けるとすぐびしょ濡れになる。
傘を差して登山道を登って行く。雨で滑りやすい。ミヤマキリシマは満開で登山道で迎えてくれる。雨に濡れて風情がある。
頂上に着くが韓国岳は雲の中で時々湖面が見えたりする。この頃には雨もあがり傘が杖代わりとなる。杖代わりにするから傘の柄も曲がってしまうはずだ。
東回り、西回りと動き回り疲れてしまって下山する。


5月28日(曇り)御鉢(高千穂峰)
御鉢 御鉢の火口底 フォト「御鉢」と「御鉢の火口底」
夜明け前の空には星が輝いていて天気予報も晴れマークだ。
高千穂峰のミヤマキリシマとコイワカガミを見ようと車を走らせる。樹海に入る手前で先に行く車が1台、Nさんの車だ。高千穂河原の駐車場で横付けしてNさんと挨拶である。
御鉢はガスで隠れていて見えないが晴れるのを期待してNさんと登って行く。風は強いが雨が降らないだけ良しとしよう。
御鉢に着いた所で岩陰に身を潜めて風が止むのを待つ。他の人は馬ノ背を登って行くのだが一時して戻って来る。
話をすると馬ノ背の岩陰で風を避けていたのだがあきらめて引き返したとのこと。
Nさんが下山して約30分御鉢にいたがあきらめて下山する。御鉢を登る人もたくさんいたが強風で下る人がそれ以上に多かった。



  平成18年   
6/4 韓国岳   6/10 大浪池   6/11 甑岳   6/18 池めぐり   6/24 大浪池   6/25 大浪池
6月4日(曇り)韓国岳
韓国岳登山口にはミヤマキリシマがピンクの花をつけて歓迎している。
1合目から2合目にかけてナナカマドが白い花を咲かせていた。硫黄山の方に目をやるとピンクで染まっている。下山したら寄って見よう。
韓国岳はガスがかかっていて周りの風景を見ることが出来ないが登山道にはいろいろと花が咲いていて楽しませてくれる。
シロドウダンにベニドウダン、白い小さな花のマイズルソウ、頂上付近ではコイワカンスゲが花をつけていた。
頂上には誰もいなくて火口からガスが吹き上げてくる。覗き込むとコイワカガミが風に揺れて咲いていた。ヒカゲツツジも咲いているが撮影できず。
山頂では火口壁を覗き込みながらコイワカガミを撮影した。先週の高千穂峰では強風でコイワカガミが撮れなかったので今日はにっこり顔である。
下山してオオヤマレンゲを見に硫黄山へと向かった。硫黄山でオオヤマレンゲを撮ろうと岩場を歩いていて滑って頬を朽ちた枝で強打。痛くて頬を触ると血が出ていた。皆さんも夢中になり過ぎて転ばないように気をつけましょう。

ミヤマキリシマと韓国岳 韓国岳頂上 韓国岳火口壁に咲くコイワカガミ
フォト左から「ミヤマキリシマと韓国岳」「韓国岳頂上」「韓国岳火口壁に咲くコイワカガミ」

6月10日(曇り後小雨)大浪池
ミヤマキリシマ咲く大浪池と韓国岳 大浪池火口壁に咲くオオヤマレンゲ フォト「ミヤマキリシマ咲く大浪池と韓国岳」と「大浪池火口壁に咲くオオヤマレンゲ」
サッカーのワールドカップがいよいよ始まり早速寝不足気味だ。
大浪池登山口には車がもう駐車していて私の車が6台目である。その後も山口ナンバーの車が駐車した。
登山道の真ん中辺りにヤマボウシが咲いていて一応キープしておく。頂上で撮れなかったらHPに掲載するフォトがないかも知れない。
そんな気配りも必要なく大浪池を東回りへと進むとピンクに染まっているヤマボウシが咲いている。バックには高千穂峰。いい構図だ。これもキープ。
シロドウダン、ベニドウダンも房が大きくなっていて大浪池を一周したが結構目に止まった。
東回りではHさんと会いしばし同行する。非難小屋の手前から雨がぽつぽつと降り出してきて、西回りではカメラを濡らさないようにと脇に抱えて進む。韓国岳も山頂は雲に隠れてしまった。
非難小屋で男性1人と話をした。韓国岳から降りてきたところとか。西回りで女性3名と会い話を交わした。韓国岳は登られましたかと。いいえ。


6月11日(曇り)甑岳
ミヤマキリシマと湿地 甑岳火口 フォト「ミヤマキリシマと湿地」と「甑岳火口」
前回甑岳に登ったのは今年の1月28日とトレッキングメモに記してある。このときは雪が積もっていた。
それから5ヶ月ばかり、今日は誰とも会わずに甑岳は貸切である。車を露天風呂近くの登山口に停めてザックを背負いカメラを首にかけストックを持って赤松千本原の中へと消えて行く。
太陽が雲間に霞んで弱い光を樹海に注いでいたがそれもなくなり雲の中に埋没する。韓国岳も見る見る間にガスに覆われて見えなくなる。
甑岳の火口の中へと降りるとミヤマキリシマが火口の周りの松林の下を華やかに飾っていて構図を決めるのが大変だ。
韓国岳が見えないので湿地を中心にして撮影。火口の周りを約半周、ミヤマキリシマの花の色も真っ赤から濃いピンクに淡いピンクとさまざまだ。
上空を見上げると雷雲のような黒い雲が覆って来だしたので火口の中にぽつんと一人では雷様の餌食になるなんて不安になり下山開始。


6月18日(曇り後晴れ)池めぐり
白鳥山山頂 池めぐりから望む韓国岳 フォト「池めぐりから望む韓国岳」と「白鳥山山頂」
朝、霧島山に車を走らせると高千穂峰が姿を表し、新湯に着くと韓国岳も頂上が見えている。
家を出るときは雨が降っていたのにラッキー!!不動池に車を停めてまず硫黄山のオオヤマレンゲを見に行くことにした。誰も来ていない。
ひと通り見て回って写真を撮り満足して不動池へと戻る。これから大浪池に登ろうかとも思ったが、北の空には青空が広がってきたので池めぐりに変更した。
梅雨前線も南に下がっているようで見る見る間に青空が雲を遠くへと運んでいる。太陽も照りつけ気温はぐんぐんと上がっている。でも池めぐりは木漏れ日となり気持ちがいい。
ジャンプ傘をステック替わりにして歩いたので柄が曲がってしまった。
山も木も緑が濃くなっていていよいよ真夏の季節になるのかとお茶をゴクゴクと飲む。ほっと一息だ。


6月24日(大雨)大浪池
頂上近くの登山道に咲くキヨスミウツボの群生 大浪池登山道のベニバナギンリョウソウ フォト「頂上近くの登山道に咲くキヨスミウツボの群生」と「大浪池登山道のベニバナギンリョウソウ」
梅雨前線の発達で南九州は大雨洪水警報が出ている。大浪池へと向かったのだが2度途中停車である。土砂降りで道路はあちらこちらで水浸しとなり視界も悪い。
新湯の堰の沢も濁流と化していて通る車もない。大浪池の登山口も道路に雨水が流れている。この頃になると雨の勢いも弱くなり傘とデジカメを持って登山道を登ることにした。
登山道にはベニバナギンリョウソウが顔を出している。ネジキも白い花を咲かせていて雨に打たれて光っている。ヤマボウシもヒメツルアリドオシもコバノクロズルも咲き始めていてもう夏である。
そして頂上近くの登山道の脇にはキヨスミウツボが群れをなして土から顔を出していた。昨年は少なかったが今日は圧倒されてしまった。薄暗い所で傘を差して撮影したのだがぶれているフォトが多数ある。
明日の天気予報も今日と同じのようだけど大浪池の登山道は樹林の中だから豪雨でない限り傘で大丈夫である。
大浪池の登山道入り口に咲くというオオバウマノスズクサを明日見つけたい。


6月25日(雨)大浪池
キヨスミウツボ ベニバナギンリョウソウ フォト左より「キヨスミウツボ」と「ベニバナギンリョウソウ」
昨日の朝の豪雨は1時間に51ミリ降ったとか。今朝も大浪池へと向かったが霧島ハイツ前でまたまた土砂降りに会いストップ。
霧島神宮〜高千穂河原ルートを傘を差して少し歩いたが暗くてすぐに車の所に引き返し大浪池へと向かう。
大浪池登山口には私の車が1台だけで登山口近くで咲くと本に書いてあったオオバウマノスズクサを探したが見つからず、また傘を差して登山道を登って行く。
キヨスミウツボは2箇所で群生していて花を咲かせている。後何日姿を見せてくれることだろう。頂上から西回りへと歩くことにした。
雨は小降りでも大浪池はガスに包まれていて見えずただ雲が勢いよく流れていく。韓国岳も見えず。
大浪池登山道を下るときには1組のグループとすれ違い、その後数人と挨拶を交わす。ベニバナギンリョウソウを見に来た人もいた。



  平成18年   
7/2 大浪池   7/8 新湯林道   7/9 新燃岳   7/16 矢岳   7/30 韓国岳
7月2日(雨)大浪池
大浪池登山口 大浪池頂上 フォト「大浪池登山口」と「大浪池頂上」
大浪池登山は3連続雨となった。今朝の登山道は薄暗く樹林の上から大きな雨粒がドドッと落ちてきて傘をたたく。
写真を撮る状況ではなく、ただ風を樹林がさえぎってくれるだけ歩きやすい。デジカメは手ぶれ防止があるのだが被写体の方で揺れるので撮影もままならず。
頂上は横殴りの雨と風でそそくさと下山する。
キヨスミウツボも茶褐色に変色しネジキの花は白い房を登山道に落ちている。ベニバナギンリョウソウも去年と比べて数が少なく細い。
大浪池登山道を下るとき青いボードを抱えて登って行く人とすれ違った。花を撮影するときの背景にボードを使うのだろうかと思いながら挨拶を交わす。


7月8日(曇り)新湯林道
危険につき!?注意 新湯温泉 フォト「新湯温泉」と「危険につき!?注意」
梅雨前線は北上して台風3号もまだ沖縄の手前である。新湯林道は蒸し暑く蝉の鳴き声がうるさいくらいだ。
イヤホンをして音楽を聴きながら歩いているのだが蝉の声が耳障り、とにかく風が欲しい。さわやかな風が吹いてくれ〜。
傘をストック代わりにしているから雨が降ってもいい。なんとことを考えながら林道を歩いて行く。
沢の橋も増水で流されていて岸辺にある。後から来た人は堰をくるぶしまで浸かりながらジャブジャブと渡って行った。
私は登山靴を濡らしてまでとここで引き返した。帰りは空にも青空が出たりして余計に暑さを感じてスローダウンだ。


7月9日(曇り)新燃岳
湯之野登山口の杉林 コバノクロズルと中岳 フォト「湯之野登山口の杉林」と「コバノクロズルと中岳」
台風3号の雲が霧島連山にもかかり次から次へと流れていく。その合間に青い空と入道雲が現れる。
愛用の柄の曲がったジャンプ傘を持って湯之野登山口から新燃岳へと登って行く。杉林の中は涼風が吹いて快適である。
しかし雑木林に入ると風も通らず蝉の声で暑さ倍増だ。湯之野分岐まで片道4km、マイペースだ。他には誰もいない。
新燃岳と中岳の間の登山道は周りが開けていて心地よい風が吹く。また日射も厳しいし雨なんか降るといっぺんで体感温度が下がってしまう。でもご安心あれ、ちゃんとザックに中にはゴアテックスの防寒具を入れて登っている。
新燃岳の板の階段を登る頃には雨も降り出し見る間に山を隠してしまう。でもこれは台風の影響なのですぐに雨も止む。
それでも今日は登山する人が少なく高千穂河原から登ってきた2人しか見なかった。
湯之野登山口7:20→湯之野分岐9:38→新燃岳10:02→湯之野登山口11:55


湯之野登山道 新燃岳裾野の鹿 新燃岳稜線
フォト左から「湯之野登山道」「新燃岳裾野の鹿」「新燃岳稜線」

7月16日(晴れ)矢岳
矢岳登山口から見た山並み 矢岳登山道中腹から望む高千穂峰 フォト「矢岳登山口から見た山並み」と「矢岳登山道中腹から望む高千穂峰」
連日の炎天下、35度近くの日が続く。梅雨明けはまだ?。
矢岳登山口に着くと後からすぐに車が1台来た。登山口の高台に行きデジカメで撮影、後から着た3人連れは登山道へと消えていった。
谷越えの手前でザレ土に足を滑らせて左大腿部を強打した。左手にカメラを持っていたので滑ったときにカメラをかばいもろに打ってしまった。左足で踏ん張ると痛みが走りストックでカバーしながら谷を降り矢岳へと登って行く。
帰りの運転で左足が悲鳴を上げることになろうとはこのときは未来が読めず。3人組みの方たちに追いつき話をしながらぼちぼちと登って行く。志布志市から来たとのこと。ミカエリソウの群生する登山道を進むとナツツバキが高い木の上で風に揺られている。暑いけど風が吹くと気持ちがいい。
矢岳には1人、また1人と登山道で会い、下山するときには10数名のグループとも会う。足が痛くて疲れが増してきているのでわき道に寄り通り過ごした。
谷越えを登る格好がなんと哀れか、情けない。


7月30日(快晴)韓国岳
韓国岳の夜明け 韓国岳山頂 雨で出来た韓国岳の火口湖
フォト左から「韓国岳の夜明け」「韓国岳山頂」「雨で出来た韓国岳の火口湖」
今日の宮崎県山沿いの最高気温は35度前後の予報だ。午前4時45分韓国岳の山頂、風が吹くと肌寒く岩陰に隠れたい体感温度だ。
でも太陽が顔を出すと心地いい風となる。山頂は別天地である。さらに北の方向には普賢岳が見え南には桜島の山肌がくっきりと見え、おまけに噴火もしてくれる。
その横には開聞岳がこれまたくっきりと見えおまけにその左側には屋久島が見える。日頃の行いがいいからかと大満足でNさんと話が弾む。
私は普賢岳が阿蘇山とばかり思っていて他の人にも普賢岳を指してあれが阿蘇山ですよなんて知ったふりをしていた。はずかしい。
それからえびの高原の夜は満天の星が輝き天の川も雲かと見間違えるほどの輝きだった。あまり星の数が多くて先日購入した星座を見る「スターポケット」と見比べながら登ったのだが流れ星がやけに目立った韓国岳の登りだった。
登りも暑く、下りも暑かった。でも山頂からの展望は最高であった。



  平成18年   
8/6 高千穂峰   8/12 池めぐり   8/13 小池   8/14 韓国岳   8/15 大浪池   8/20 甑岳   8/26 韓国岳   8/27 大浪池
8月6日(快晴)高千穂峰
高千穂河原 御鉢(馬ノ背) フォト「高千穂河原」と「御鉢(馬ノ背)」
前回は5月28日、大荒れのため御鉢止まりだった。でも今日は快晴でそよ吹く風が肌に優しい。
御鉢までの登山道にはノリウツギが咲いていて夏の風情をかもし出している。
今日はストックではなく一脚をストック代わりにする。御鉢へと登って行くときもヘッドフォンからミュージックが流れていて首にはデジカメ、ザックの中にはDVDビデオカメラと忙しい。
DVDはRを装着、でも編集が出来ないので次回からはRWにしよう。
まあこれだけ持って山に登ればあれこれと忙しく、その分休憩も他の人よりは多く取れそうなので言い訳が出来る。
登りはよかったが下りはまたまた滑りそうでへっぴり腰になってしまった。左足の股関節も痛むし左足の人差し指も腫れて苦痛だ。


8月12日(快晴)池めぐり
不動池 六観音御池 フォト「不動池」と「六観音御池」
今日はDVD-RWをビデオカメラに装填し帰ってから編集しようと張り切っている。
一脚から三脚を携帯し前回以上の荷物になってしまった。右手に三脚、左手にデジカメとビデオカメラだ。滑って転ぶのが恐い。
さわやかな高原の風が吹くなんて書いてしまったけど北展望台に着くまでには汗だくだくで足取りも重い。
でも山の頂はやはり気持ちがいい。さわやかな風も吹き抜けてくれる。生き返った思いというのが本音だろう。
ビデオカメラにはやはり三脚で撮影するのがいい。ズームもワイドもターンも動きがスムーズで後から見たときも満足するはずだ。
えびの高原にも池にも今はノリウツギが白い清楚な花を咲かせていて夏を物語っている。入道雲も花に山によく似合っている。


8月13日(快晴)小池
小池 イワタバコ フォト「イワタバコ」と「小池」
昨日撮影したDVDを編集しようとしたが編集どころか見ることさえ出来ずにギブアップ。
見る分には良かったが撮影に編集にとこんなに時間を取られるのでは短気な性分だろう、ビデオカメラは娘へ移行となってしまう。
さて、本日は小池へと向かう。小池はすり鉢上の底にあり湖面には波は立たないのだがその分蒸し風呂の様相だ。
先の大雨で小池も水があふれていて岸辺に立っていた木々を水没させている。撮影ポイントを見つけながらやぶをかき分けていく。
くもの巣と悪戦苦闘しながら増水した湖面に映る木をを撮影。蒸し暑い。
対岸にも登山道にも岩に着生したイワタバコが紫色した花を咲かせていた。
蒸し暑いせいか登山道を歩いているとアブに付きまとわれ難儀した。アブや蜂は黒が好みのようなので白系統の服装がいいかも知れない。


8月14日(晴れ)韓国岳
韓国岳の夜明け ブロッケン現象 フォト「韓国岳の夜明け」と「ブロッケン現象」
韓国岳をぼちぼちと登っていると後から登ってきた人に声をかけられる。
昨夜はテントで一夜を明かしたとか、夕方には雨が降ったとか、どちらからとか・・・。一生懸命登っているのに声をかけてくれるなよ。と、内心思っている。
韓国岳登山道は月明かりで懐中電灯は要らないが3合目までは潅木に覆われているので明かりが必要だ。
山頂に着くと高千穂峰が雲海から頭を出している。夜が明ければ雲海も低くなって朝日に浴びた雲海と霧島の山々が映える。と思ったのだが自然は願ったようにはいかないものだ。
それでも朝日に輝いて雲が火口へと流れ込む素晴らしさには感動した。ブロッケン現象も見ることが出来満足。
高千穂峰は雲海から顔を出すこともなく下山することにした。
グラビアで見たような雲海に雪を被っている霧島連山をいつかは撮ることが出来るかも。


8月15日(晴れ)大浪池
大浪池から見た夜明け キガンピ咲く大浪池 フォト「大浪池から見た夜明」と「キガンピ咲く大浪池」
旧盆が過ぎ霧島山も秋の気配が感じられる。
大浪池の火口の周りにはキガンピが小さく黄色の花を枝一派に咲かせている。足元を見るとツクシゼリやヤマジノホトトギスに登山口にはミヤマハギだろうか、ピンク色した小さな花が秋に風に靡いていた。
大浪池の頂上に着くと朝焼けが始まっていたが雲が少なくいまいちだ。西回りへちょこっと、東回りでは秋を感じさせてくれる花が咲いていて下ばかり見て歩く。
火口の周りを吹き抜ける風がなんとも心地よく空を見上げて青空に浮かぶ白い雲を眺めていたいと思ったりする。
時間よ止まれ。そしたら年を重ねることもないだろう。なんて現実に戻ると汗をかいていた。
下山していると家族連れとすれ違う。あいさつは「おはようございます」。


8月20日(曇りのち大雨)甑岳
甑岳火口の湿地 甑岳頂上より眺める韓国岳 フォト「甑岳火口の湿地」と「甑岳頂上より眺める韓国岳」
甑岳の火口にはススキの穂が出始めていて早くも秋を感じさせてくれる。
露天風呂の登山口から下る途中で岩の上に乗ったところ、滑ってしまって前に落ち右ひざの下をすりむいてしまった。
最近は怪我が多く山を甘く見ているのではと思っている。血がにじんできているので車へと引き返し絆創膏を6枚張り包帯で足を巻いて止血。
用意万端なのだが自分のために使っているのが哀れである。ヒリヒリとする位なので甑岳へと向かう。
台風10号で雨が降りあちこちに水溜りがあり登山道も滑りやすい。またまたへっぴり腰だ。
火口では秋を満喫、下山する途中でどしゃ降りとなり傘を差して登山口へと向かう。山の天気は変わりやすい。
ジーンズを見ると横に破れていて包帯は血に染まっていた。でも血は出ていないので大丈夫だ。


8月26日(晴れ)韓国岳
韓国岳山頂から望む霧島の山 韓国岳火口に漂う雲 フォト「韓国岳山頂から望む霧島の山」と「韓国岳火口に漂う雲」
遠くで稲光がして明るくなる。人吉市の方向だ。でも空には星が輝き天の川も見える。
雨や雷の心配はなさそうで懐中電灯を点けて登山道を登って行く。右足の膝下には先日の擦り傷が治らずサポートをしている。
頂上までは約2時間もかかってしまった。それでも夜明けには充分間に合い頂上に立つことが出来た。
火口には雲が漂っていて神秘的だ。遠く高千穂峰を見ると雲が靡いていてロケーションは申し分なし。
ススキの穂も出始めていてグッドグッドだ。日が昇るにつれて表情がどんどん変わっていく。
自宅に帰ってからHPにアップするフォトを選ぶのに難儀している。デジカメでも300枚くらい撮っている。
下山するときも右足をかばって降りるので疲れてしまった。


8月27日(晴れ)大浪池
大浪池東回りより フォト「ススキ映える大浪池」と「大浪池東回りより」
大浪池の頂上に着くとススキがお出迎えである。山はどこに行っても登っても秋らしくなってきた。
雲も入道雲から筋雲へと変わってきている。頂上に立つと秋の優しい風が天然の冷風となって心を癒してくれそうだ。
帰れば残暑の蒸し暑さが待っている。そう思うとこのままこの場所にいたいと思う。しかし食べ物もいるし水もいるしやはり下山しなければならない。
東回りを歩いたのだが足取りが重く休み休みとなってしまった。秋風は気持ちいいのだが体調がいまいちで下山することにした。
フォトの男性は長崎から電車を乗り継ぎ新燃荘に泊まってから歩いて来たとのことで、これから韓国岳に登って行くと言われる。
うらやましいかぎりだ。



  平成18年   
9/3 中岳   9/9 大浪池   9/18 矢岳の谷   9/23 韓国岳   9/24 矢岳
9月3日(晴れ)中岳
センニンソウ咲く中岳登山道と高千穂峰 中岳 フォト「センニンソウ咲く中岳登山道と高千穂峰」と「中岳」
秋の装いになるといろいろと草の花が、木の花、つるの花と咲き出す。なかなか中岳の頂上へ着かない。
ヤマジノホトトギスにホソバシュロソウ、キリシマヒゴダイ、キリシマノガリヤスなども咲いていた。
中岳の登山道には秋のさわやかな風が吹き抜け心地いい。他の人たちは新燃岳へと足を延ばしているようだが私は中岳頂上で引き返す。
中岳の頂上手前からペースダウン、このような体調になった過去のことが頭によぎる。
以前御鉢を登っているときにもあり、中岳頂上の鹿を見つけて撮影して下山。
無事に高千穂河原に戻る。


9月9日(雨)大浪池
大浪池頂上 フォト「大浪池頂上」
新湯は現在通行止めで雨降る中を小林から大浪池へと向かう。
今年は秋雨前線が九州に停滞するのは早いようで週末から来週にかけて天気がすぐれないようだ。
不動池に着くが1台も車はなし、韓国岳登山口も1台もなし、えびの高原の駐車場も1台もなし。
大浪池登山口にも1台も車はなく傘を差して登って行く。不動池から大浪池登山口に向かうときにワレモコウが頭を茶色く色付かせていた。リンドウは花はまだだが茎が大きくなっていた。楽しみだ。
大浪池を西回り、東回りと傘を差して歩いたがダイモンジソウは蕾が大きくなったくらいだ。これまた来週が楽しみである。
帰りは小林へと逆戻りする。


9月18日(小雨)矢岳の谷
台風一過、矢岳のミカエリソウを見ようと小雨が降るなかを谷へと向かう。傘を差す降りではない。
デジタルオーディオを聞いているのに谷間から水の流れる音が聞こえてきた。遠くの崖を見ると滝が出現していているではないか。谷間は沢と化している。
滅多に見れるものではないと滝壺まで沢を上っていく。岩は滑りやすく流れの中を入るわけにもいかず、登山靴を履いたまま慎重に滑らないように上る。
水がなければ簡単に行けそうなのだが沢となっては回り道をしなければならずぬれないようにルートを探しながら滝に到着。
帰りはどうするか。矢岳のミカエリソウを見に頂上までは行く気になれず、もと来た沢を下るのも滑りやすく怖い。
それではと最短ルートで滝から崖を登ることに決定。途中の岩場で見つけた草花ははじめて見た。かえって調べても判らず。
どうにか崖をよじ登り帰る。崖の上から谷間を覗いたら危ないことをしたなとつくづく反省。


矢岳の谷に出現した滝 矢岳の谷の沢 矢岳の谷の滝
フォト左から「矢岳の谷に出現した滝」「矢岳の谷の沢」「矢岳の谷の滝」

9月23日(晴れ)韓国岳
韓国岳山頂より ダイモンジソウ フォト「韓国岳山頂より」と「ダイモンジソウ」
午前3時半前、小地獄登山口に車が4台。夜空には見渡す限り星屑が散らばっている。
夜明け前のグラデーションが見れて御来光も拝めてデジカメで日ノ出がばっちり捕れる。と、胸踊るのを抑えて懐中電灯を登山道を照らしていざ山頂へ。
ところが山頂手前からガスが発生、懐中電灯の明かりもぼんやりと先を照らす。日の出の時間になってもガスの中で寒くなり手袋にブレーカーを着込む。
午前7時ころだったろうか、時々ガスが風で流れて韓国岳の火口が現れ高千穂峰がうっすらと見えたりする。
ダイモンジソウは火口の崖に大の字の姿で清楚に咲いていた。白い花びらに赤い点がある。きれいだ。
朝焼けは見ることが出来なかったがダイモンジソウをデジカメで撮影できたから満足だ。大浪池もダイモンジソウが咲いていることだろう。
明日は矢岳のミカエリソウだ。これまた楽しみである。


9月24日(晴れ)矢岳
ミカエリソウと高千穂峰 矢岳登山口より フォト「ミカエリソウと高千穂峰」と「矢岳登山口より」
矢岳へは皇子原公園から林道を走ったところに登山口がある。きのうから皇子原公園ではヒガンバナ祭りが開催されている。
両側を真っ赤に染めるヒガンバナを流し目で見ながら夜明け前の矢岳登山口へと向かう。
登山口から夜明けを撮影して谷へと歩く。先週の谷に流れていた水はどこに行ったのか、滝も沢もなくなっている。
矢岳の谷からの登りにはいつも閉口する。いつも自分のペースで登ろうとするがここはすぐに息が上がってしまう。
それでも中腹あたりからミカエリソウの花が目に入ってくると俄然撮影に夢中になる。単純である。
矢岳の頂上からは360度のパノラマが待っていてあたりにはミカエリソウでピンクの絨毯とはおおげさか。
下山していると都城市のHさん(初対面です)と話ができ、中腹あたりでYさんと久しぶりに会えた。昨日のHPで矢岳に行くことを書いていたので登ってきたとのことでうれしかった。


矢岳の谷
フォト「矢岳の谷」


  平成18年   
10/9 大浪池   10/14 韓国岳   10/15 韓国岳   10/21 池めぐり   10/22 韓国岳   10/28 大浪池   10/29 大浪池
10月9日(晴れ)大浪池
色づきだした大浪池 大浪池のススキと韓国岳 フォト「色づきだした大浪池」と「大浪池のススキと韓国岳」
中秋の名月も過ぎてしまったがまだまだ大きなお月様を大浪池の登山道から眺める。一脚で撮影するのだがうまくいかず撮影はあきらめた。
大浪池の頂上に着き韓国岳の上空を見ると朝焼けが始まっていて雲が赤くなっていた。5時40分に着いて6時10分頃には碧く澄んだ空に紅い雲が強烈に目に飛び込んでくる。
デジカメだから続けざまにシャッターを押し捲る。後は帰ってからのお楽しみである。
久しぶりに西回りへと歩くことにした。太陽が東回りの崖から顔を出すとススキがキラめいてファンタジックだ。
秋の雲にはうろこ雲と筋雲もあるのか、透明感のある青空に白い雲がなびいているのは絵になる。
東回りを歩いていてやっと親子とすれ違う。大浪池を一周したところで今度はあくたれ猫さんと会う。
この時間になると頂上には人が来て、またまた人が来てと次から次へと頂上はにぎやかになっていく。
登山道を降りるときも挨拶し頂上の様子を上ってくる人に報告し口が滑らかである。
おはようございます!!こんにちは!!お疲れ様。


10月14日(晴れ)韓国岳
ドウダンツツジと韓国岳北峰 ブロッケン現象 フォト「ドウダンツツジと韓国岳北峰」と「ブロッケン現象」
三日月が韓国岳の登山道を照らし懐中電灯もずっと点けなくても登れる位だ。
星は瞬き北斗七星も登るにつれてひしゃくの形が現れてくる。
頂上に着くとグラデーションが見れると流れ星を見、人工衛星を見つけ火口を見ると白いガスが火口へと流れていくではないか。
案の定山頂から見る高千穂の峰は雲の中だ。それでも時間は刻々と過ぎていき、太陽はガスの中でぼんやり輝いている。
赤く色づいたドウダンツツジの先には韓国岳北峰や甑岳が見えていて火口へとガスが流れ込んでいる。ブロッケン現象の始まりである。
太陽はガスでぼんやりと輝き火口に渦巻いているガスに私の姿を捉えている。ほんとに自然は刻々と変化する。ひとり感動!。
火口の中を覗き込むと色とりどりの模様が見え、火口の壁も赤く黄色く染まりだしていた。
高千穂峰を望むことは出来なかったが自分なりに気に入った写真が撮れたと思う。
帰りの車から見る沿道の景色も秋のたたずまいである。ドライブにピクニックに登山にと訪れる人が多い。


10月15日(晴れ)韓国岳
韓国岳山頂から眺める夜明け ドウダンツツジと高千穂峰 フォト「韓国岳山頂から眺める夜明け」と「ドウダンツツジと高千穂峰」
再度韓国岳を登る。今日も月夜で気持ちがいい。
夜中に登ればそんなに汗もかかないし、自分のペースで登れるので息も切れず楽な登り方だ。マイペース、マイペースだ。
日の出の時間が今日は6時16分だったと思う。山頂にはカメラマンが数えたところ8名くらい居た。昨日よりも多い。
雲が紅く染まりだし太陽が顔を出すと山肌は赤に染まって厳かな情景が広がる。
北の方をふり向けば市房山や石堂山の山並みが雲海の中から見えている。上空には朝日で雲が染まっていた。
時間が経つにつれ韓国岳の周りには雲もなく火口も昨日みたいにはならないので早々に下山する。
韓国岳の山頂からは遠く普賢岳が見え阿蘇山も雲海から浮かんでいた。 下山後バードラインの紅葉を見に車を走らせる。 ここも色づき始めていて10月下旬には黄葉も一段と見ごろになりそうだ。 と思う。大浪池登山口にも新湯登山口にも車であふれていた。



10月21日(晴れ)池めぐり
池めぐり登山道から見た韓国岳 二湖展望台から六観音御池と甑岳を望む フォト「池めぐり登山道から見た韓国岳」と「二湖展望台から六観音御池と甑岳を望む」
孫が山に連れてってと会うたびに言われていたのが今日実行できることが出来た。
リュックの中にはお菓子がズバッっと入っていて不動池に着くとやっと車を停車できいざ池めぐりコースを足取りも軽やかにスタートだ。
会う人皆さんに大きな声で「こんにちわ!!」「こんにちわ!!」と元気はつらつ。こちらも負けじと大きな声を出して「こんにちわ」。
さわやかな秋を感じながら不動池から六観音御池へと進み、白紫池へは登りも休み休みでと書きたかったが孫のペースにはついて行けない。
のんびり3時間の紅葉の中をリフレッシュ、ほんとに現実から逃れたみたいである。
時間が経つにつれ韓国岳の周りには雲もなく火口も昨日みたいにはならないので早々に下山する。
午後4時頃になると肌寒くなり車も人も少なく駐車場もガランとなってくる。つるべ落としとはよく言ったものだ。
帰宅する前にはあたりは暗くなっていた。


10月22日(晴れ)韓国岳
韓国岳山頂 韓国岳4合目より フォト「韓国岳山頂」と「韓国岳4合目より」
登山口から5合目までオリオン座流星群を見ながら流れ星を数えた。見つけた流れ星が20数個。
真上にオリオン座があり首が痛くなった。
5合目を過ぎ山頂へと登って行く。ここらあたりからガスがかかりだし星も消え風も冷たく吹き出し海中電灯の明かりもおぼつかない。
山頂では夜が明けてもガスは晴れず。ときどき大浪池が見えたりするがすぐにガスで隠れてしまう。
まだ早い時間なのだがカメラを持った人や登山者で結構たくさん10数人いた。みんな岩陰で風をよけていた。
山頂で約1時間我慢してガスがなくなるのを待っていたが寒さには勝てず下山することにした。
寒かった。4合目を下る頃には太陽が顔を出していたが韓国岳の山頂は雲が覆っていた。
先週も昨日も天気がよかったので期待したががっかりすることもある。



10月28日(曇り)大浪池
大浪池東回り 大浪池頂上 フォト「大浪池東回り」と「大浪池頂上」
来月3日のガイドの下見にと大浪池に登ったがガスがかかっていて韓国岳も見えない。
時折ガスが流れて湖面が現われる。赤や黄色で火口湖の周りは艶やかだ。
ほんとは西回りから一周するはずだったがガスがかかっていたため、東回りからブロッケン現象でも見えるかと逆方向へ進んだ。
結局はだめで寒さで風邪がぶり返してしまった。
3日の登山知識として掲示板に書かれていたのを掲載。勉強して山に登りましょう。

大浪池は標高1411mで周囲1.9kmの日本一の山上湖です。水面の直径は650m、水面標高は1239mです。水面から崖までの高さは最大172mになります。
大浪池の由来が掲示されています。
『むかしむかし、霧島山の麓に子宝に恵まれない庄屋がありました。
山の神様に願いをかけ、やがて可愛い女の子をさづかりました。
幸せな歳月が流れて、女の子は美しい娘に育ちましたが、縁談があっても首を横に振り、たださびしく泣くばかりです。
ある夜、娘のお浪は、山の湖に登りたいと父親に頼みます。
2人が月明の湖畔にたたずむと、突然お浪は父の手を振り切って湖に身を投げ、水底深く沈んでゆきました。
お浪はこの池に住む龍王の化身だったのです。
それから、この湖を「お浪の池」と呼ぶようになりました。』
明日も登ってみようか。どうしようか。


10月29日(晴れ)大浪池
大浪池 大浪池と韓国岳 フォト「大浪池」と「大浪池と韓国岳」
大浪池を西回りへと進む。今までガスがかかっていて韓国岳も見えなかったが7時を過ぎる頃には青空が広がってきた。
ガスが流れていくと太陽が湖面を照らし紅葉も色鮮やかに浮かびあがっくる。
自然のキャンパスに赤い絵の具と黄色と青と緑に茶色と。えーい、12色かき混ぜて塗ればちょうどいい具合かと思うほど目に飛び込んでくる。
登山者も多く、カメラマンも今日はまた多く思い思いのポイントに陣取って撮影していた。
今日は本当に天高く自然を満喫できて登った甲斐があった。こういう日もなければ。
下見のつもりだったが撮影に夢中になり普段の倍は時間をかけてしまった。
大浪池登山口の駐車場は満杯で路肩に車があふれていた。まだまだ増えそうだな。



  平成18年   
11/3 大浪池   11/5 新湯林道   11/11 大浪池・新湯   11/12 中岳・新燃岳   11/19 池めぐり   11/25 小池
11月3日(快晴)大浪池
大浪池西回りより 大浪池東回りより フォト「大浪池西回りより」と「大浪池東回りより」
約束どおりのガイドが大浪池でスタートだ。今日は新聞の1面でも六観音御池の紅葉が掲載されていて、雲ひとつない絶好の紅葉狩りとなった。
あくたれ猫さんとKさんの3人で大浪池登山道をナビゲートしながら登って行く。もう登山者も車も多く登山道は銀座並み?の人となるか。
頂上に着くと湖面には紅葉が映りこんでいて一同感嘆する。登山道でお会いした年配のご夫婦にスリーショットで撮っていただき西回りへと向かう。
ドウダンツツジの紅葉と大浪池の青い色が目に飛び込んできて、一同「うあ〜!!」。声にならない。
Kさんは始めての大浪池で、あくたれ猫さんも紅葉の時期は数回登ってらっしゃるが「こんな紅葉見たことない。」と大感激でガイドも楽勝である。
風景を撮影されている人たちは快晴で雲もなく太陽が登るにつれてべったりした風景になっているようで自然と根競べみたいだ。
12時下山の予定が1時間オーバーした。ほんとに自然を謳歌できて3人とも大満足でした。



11月5日(快晴)新湯林道
高千穂峰の日之出 新湯林道の紅葉 フォト「高千穂峰の日之出」と「新湯林道の紅葉」
新湯からの朝焼けを撮ろうと5時40分に着いてしまった。
高千穂峰のあたりが輝いているが今日も雲が出ていない。と言うことは朝焼けにはならないと言うことだ。
高千穂峰から太陽が顔を出したところを撮影して新湯を出発する。私が一番先に着いていたのに出発は3番目となった。車が2台止まっていて誰も居なかったからだ。
今日の行き先はもう決まっていて自分の撮影するポイントを歩くのだが林道終点に着いたのが9時過ぎとなった。
逆光で紅葉が映えるし、順光でも斜光でも感嘆しまくる。新湯の沢にはアマチュアカメラマンが1人と3人の登山者が居て後から1人2人とやって来る。
新湯の上流まで進み獅子戸岳を撮影して引き返す。ここはもう葉が落ちてい。


11月11日(曇り時々晴れ)大浪池・新湯
新湯 新湯砂防堰 フォト「新湯」と「新湯砂防堰」
一週間前に大浪池に登って紅葉を楽しんだのに、火口壁の木々は葉が落ちて紅葉がくすんでいた。
それでも登山口にはたくさんの車と人であふれていた。今日は午前中雨だったので昼前から大浪池を登ることにした。
登山口から登ってすぐに真っ赤な紅葉があり皆立ち止まって眺めていた。
火口湖のそばまで下りたのだがガスがかかり韓国岳も見えない。長居は無用と下山して新湯へ向かう。
新湯の沿道には車を止めて写真を撮ったりにぎやかだ。山全体が紅葉で光っている。
新湯の砂防堰沿いに雑木林を歩きながら紅葉を撮影する。時々雨も降るが太陽も顔を出すので逆光となりきらきら輝く。
霧島神宮沿いの紅葉は少し色づきだしたくらいだ。


11月12日(快晴)中岳・新燃岳
御鉢から昇る太陽 中岳登山道にて フォト「中岳登山道にて」と「御鉢から昇る太陽」
11月になると太陽が御鉢から昇ってくる。昨年は11月27日だったと思う。
御鉢のてっぺんから昇ってくる太陽を撮ろうとすれば自分が動いて撮ればいいだけの話だ。シャッターチャンスを逃したときは登山道を下って行けばまだ太陽は出ていない。
太陽が昇るまでは寒くて風も吹いていて風邪がまたぶり返すのでは、心臓にも良くないから中岳はどうしようとつつじコースやもみじコースを撮りながらぶらぶらと歩く。
一時すると風も止み青空のもと紅葉した山並みを太陽が輝く。この分であれば中岳登山は大丈夫と登って行く。
中岳の崖の手前で5人連れの若きさつまおごじょに写真撮影をお願いしたら快く承諾してもらいにっこりである。
HPに掲載するのでと言うと喜んでくれた。これでまたまた調子に乗り新燃岳まで同行してしまった。がんばっちゃいました。
新燃岳では5人とも大満足のようで安心してここで別れて引き返した。高千穂河原に戻ると駐車場は一杯だった。
高千穂河原から霧島神宮の沿道も紅葉が真っ盛りである。


11月19日(曇り)池めぐり
不動池 六観音御池 フォト「不動池」と「六観音御池」
午前7時半、えびの高原に行く前に霧島神宮に寄って見た。
昨日までの雨も霧島神宮に着く頃には薄日が差していた。沿道も霧島神宮の境内も紅葉し始めていて楽しみである。
えびの高原へと向かう道も紅葉していて、昨日からの雨で道路には落ち葉を敷き詰めていてCMを見ているような情景である。
8時過ぎに不動池に着き池めぐりコースを傘を持って歩く。会った人は年配の男性一人とグループ1組だけだった。
韓国岳登山口に車が1台、大浪池登山口には車はなかった。
韓国岳も雲に隠れていてたぶん霧氷は頂上あたりであるのかなと思いながら秋の終わりを告げる池めぐりコースを歩いた。
落ち葉がきれいで下ばかり見て歩いたようだ。六観音御池もガスで対岸は見えずここで引き返す。
池めぐりから帰るとき、霧島神宮の沿道では紅葉を撮影する人がいた。


11月25日(曇り)小池
小池 さざんか フォト「小池」と「さざんか」
今にも雨が降りそうなどんよりとした天気だ。7時40分。
小池へは杉林を通っていくのだが薄暗くすこし不気味でもある。デジタルオーディオを聞きながら小池へと向かう。
小池の向こう側には高千穂峰が見えるのだが今日は雲の中なので対岸に降りないで道なりに進んで小池の岸に着く。
小池には渡り鳥だろう、水鳥が十数羽見えて水に浮かんでいる。こっちに近寄らないで対岸あたりを泳いでいる。
ここはさざんかが今の時期咲いていて木の数も多い。池の周りの紅葉は少ないがはぜの木と思う黄葉がきれいである。
小池から御池の方向へと進む。ここ野鳥の森には巨木が多く上を見上げて紅葉を見たり登山道に落ちたもみじやかえでが敷き詰められている。
人の気配もしない薄暗い森に鳥の鳴き声が響き渡る。



  平成18年   
12/3 韓国岳   12/10 大浪池   12/17 大浪池   12/23 獅子戸岳   12/24 大浪池   12/30 韓国岳   12/31 甑岳
12月3日(晴れ)韓国岳
霧氷 大浪池 フォト「霧氷」と「大浪池」
午前5時、北斗七星は頭上にあり、オリオン座は西の空に傾いている。星も瞬いている。
風が冷たい。保温用の下着に上はブレーカーにもう1枚防寒具を着て厚手の手袋と完全装備だ。
日の出が7時前なので時間には余裕があるのでゆっくりとしたペースで登って行く。後から登って来る明かりは見えない。
山頂手前で星が消え、ガスが立ち込めてしまった。6時半頃から夜明けのグラデーションが見れるのにガスはなかなか消えない。
それでも7時過ぎには青空も見えてきてガスも消え、雲が勢いよく火口から流れて行き新燃岳の裾野へと落ちて消えてしまう。
風は横殴りで私のスリムな身体を1歩2歩と動かしてしまう。手袋を脱ぐと冷たく痛くなる。顔は雪焼けみたいでほてっている。



12月10日(晴れ)大浪池
大浪池と韓国岳 大浪池頂上 フォト「大浪池と韓国岳」と「大浪池頂上」
大浪池登山道にはヤブツバキが咲いていた。例年1月中頃から花が咲くのだが1ヶ月早い。
紅葉が過ぎて葉が落ちこれから寒くなると言うのに紅いヤブツバキの花が温かくさえ見える。
大浪池の頂上から韓国岳を見ると山肌が白くなっていて霧氷らしい。青空が広がってはいるが肌に当る風が痛い。
西回りを歩いていると1組のカップル、東回りを歩いているとまた1組のカップル。話し相手もいないので早々に下山する。
登山道を下山しながら人と会うわ、会うわ。登山口には車が一杯だった。
大浪池に登っている人の服装を見るとドライブ゙の途中に大浪池の湖を見に来た人が多く、後何分かかりますか。と、聞かれて、後10分くらいですよ。と言うと前の人も後10分くらいと言っていましたよ。


12月17日(雪模様)大浪池
雪椿 大浪池登山道 フォト「雪椿」と「大浪池登山道」
大浪池登山口を過ぎえびの高原へと車を走らせる。韓国岳が見えてくる沿道沿いには雪で白くなっている。
道路にも白くなっている所があり対向車が白い所を避けて走っている。
午前70時過ぎえびの高原のつつじケ丘も雪で白くなっていてその向こうに見えるはずの韓国岳はガスの中だ。
小地獄登山口には誰も来ていなくて私の車の走った後だけが残っている。雪は横殴りに吹きつけ車から降りようと思う気になれない。早々に大浪池へと引き返す。
引き返す途中でつつじケ丘で三脚を立てて撮影している人が居た。
大浪池登山口にも誰も来ていなくて1人登山道を登って行く。アイゼンは必要なく登山道の周りの木々に葉っぱに積もった雪を眺めながら登って行く。
山頂はやはり寒く雪が横殴りに迫って来る。傘もひろげる事が出来ない。湖面へと降りることにした。正面にそびえる韓国岳も湖面も見えず。
せっかく来たので写真だけ撮り大浪池を後にする。下山の途中も誰とも会わず登山口にも私の車だけだった。そばを走り抜ける車はえびの高原のスケート場へと行く車だろう。



12月23日(快晴)獅子戸岳
新燃岳北面から見える桜島 獅子戸岳山頂から望む韓国岳 フォト「新燃岳北面から見える桜島」と「獅子戸岳山頂から望む韓国岳」
夜明け前から空には雲ひとつなく時折冷たい風が新湯を吹き抜けて行く。
昨日は冬至で昼の時間が一番短く、今日の日のでは7時11分だったかと記憶している。
1ヶ月前からすると太陽が出てくる位置も御鉢から松林へと動いていた。
日之出と共に韓国岳の壁面や大浪池を明るくして行く。いざ獅子戸岳へと出発だ。
新湯林道の落葉樹は葉が落ちていて遠くの景色が近く見えてくるのが不思議である。新燃岳は右手にずっと見えていて正面には大浪池と韓国岳が見える。
獅子戸岳を登っていると夫婦であろうペアが新燃岳から降りて来ている。登山者はめっきり少なくなっている。
獅子戸岳から下るときに韓国岳からの縦走だと思う男性一人が後ろから下りて来る。男性は新湯分岐から新燃岳へと向かっていた。
林道終点を過ぎて下っていると二人の年配の女性が林道のところにいた。どこから来たのかと声をかけてきたので新燃岳からだと言うと、この場所で二手に分かれているので別のルートを歩いていたら遭難しそうになったと話していた。
別のルートとは私たちカメラマンが撮影する切り出し場のルートであった。ここを1時間くらいうろついていたそうで新燃岳へのルートを説明するとその方向へと向かってくれた。思い込みと言うのはほんとに怖いものだ。


12月24日(晴れ)大浪池
大浪池と韓国岳 高千穂峰の夜明け フォト「高千穂峰の夜明け」と「大浪池と韓国岳」
今朝も自宅から夜空を見上げると星が輝いている。昨日と同じ雲ひとつない青空になると5時過ぎに家を出る。
韓国岳からも夜明けは絵になるのだが時間が足りず大浪池から夜明けを撮影することにした。
日の出は昨日が7時11分だったから山から太陽が顔を出すのはその後だ。でもグラデーションはその前から始まっている。
頂上に着き東回りへと登って行く。右側には桜島と開聞岳、高隈山系が雲海から突き出ている。
昨日よりは霞んでいる。次第に太陽の日差しが下界を照らし始めて広がっていく。桜島を撮影し高千穂峰が見える所まで急ぎ足だ。
ぎりぎり間に合った。高千穂峰の周りは紅く染まっていて感激、一脚でカメラを固定して朝日が昇るまで撮影した。 高千穂峰から太陽が遠ざかってしまったので西回りへと戻り韓国岳を撮影し下山。


12月29日(晴れ)
韓国岳2合目の霧氷 韓国岳
フォト「韓国岳2合目の霧氷」と「韓国岳」

12月30日(晴れ)韓国岳
韓国岳の夕暮れ 夕日が沈む地平線と白く浮かぶスケート場 フォト「韓国岳の夕暮れ」と「夕日が沈む地平線と白く浮かぶスケート場」
新湯から韓国岳の南壁を見ると白色は見ることが出来ず霧氷もないようだ。
今日は仕事納めで午後から大浪池に登って夕日に映える霧氷でも撮影しようと思ったのだが残念。そのまま大浪池を通り過ぎ韓国岳へと向かう。
1合目から見ることが出来た霧氷は何処かに行ってしまったらしく登山道に雪が残っているだけだった。
韓国岳の頂上で太陽が西に傾くまではまだ時間がある。他に1人三脚を添えて山が赤くなるのを待っているのだろう。私もあちらこちらと動きながらそのときを待っているのである。
じっとしていると寒くシャッターを押すのに手袋を取らなくてはならず手がかじかむ。
降りようとすると人が登ってくる。また1人登ってくる。それも運動靴に軽装である。足取りも速い。山登りではなくタイムトライアルだ。
5合目からの下りは懐中電灯を照らしながらアイスバーンに足を取られないように下山する。



12月31日(晴れ)甑岳
甑岳火口から望む韓国岳 赤松千本原 フォト「甑岳火口から望む韓国岳」と「赤松千本原」
午前9時前、甑岳に登る前に近くの露天風呂から韓国岳を撮影する。ここ市営の露天風呂は現在休業中である。
湯泉の温度が低いとか聞いたような聞かないような。ススキの穂が逆光で光り輝き、韓国岳の上空には美しい雲がある。いいフォトが出来た。
登山口から赤松千本原に下りるとまだ雪が残っていてこの雪が甑岳へと登るところまであってうれしくなる。昨日の韓国岳は雪が解けていたから余計にうれしい。
甑岳の登りは急勾配で高低差が余りなく20分くらいで頂上に着くのだが今日は身体が重い。
どうにか頂上に着くとすぐ火口を覗いて見る。火口の中心にある湿地は白くしている。韓国岳のほうを振り返ると桜島が、開聞岳が見えている。
火口の湿地の水は凍っていて上に乗っても割れないくらいの厚さがある。と思って片足を乗せてみたら滑るので止めた。
今日の甑岳では誰一人会わなかったが鹿に2回も会った。今日は岩の上には乗らなかった。夏の出来事がまだ脳裏に残っている。




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